あさま編集部発行「あさま」から(1923年)
山邊の湯…島崎藤村
得子は一豪の自動車を見つけて来た。休茶屋の前まで動いて来た車の上には、他にも山邊行きの合客があって、そこへ得子が乗り、寛子が乗り。最後に桃子が大きな肥つたからだを割り込ませた時は、その自動車も一ぱいになつた。
淺間温泉の歌 田山花袋 今もなほありやあらずや信濃なる峠の上にわが見たる茶屋 見かへれどそれとはわかず千曲川八重たつ雲のかげ深くして…
白雲台よりの展望…伊藤左千夫 秋風の浅間のやどり朝つゆにあめのと開く乗鞍の山